はじめに:ランドリールームって本当に必要?

近年、注文住宅やリフォームで「ランドリールーム」を検討する方が増えています。
でも実際に住んでみると、「便利だけど使わない」「思ったより狭くて動きにくい」といった声も少なくありません。

今回は、住宅のプロの観点から「ランドリールームはいるのか、いらないのか?」を徹底解説し、後悔しない間取りの考え方をお伝えします。

ランドリールームとは、洗濯・干す・たたむ・収納するなどの洗濯関連の家事をまとめて行える専用空間のこと。
一般的には以下のような機能が備わっています。
• 洗濯機・乾燥機
• 室内物干しスペース
• 作業カウンター(たたむ、アイロンがけ)
• 洗剤やタオルの収納棚

特に共働き家庭やペットのいるご家庭から支持されており、時間効率や生活動線を意識した設計に人気が集まっています。

【結論】ランドリールームは“家族のライフスタイル次第”

こんな人にランドリールームは必要!

✔️ 共働きで洗濯の時間が限られている

夜間や天気に左右されず、室内干しができるランドリールームはとても便利です。

✔️ 洗濯物の量が多い

育ち盛りの子どもがいる家庭や、ペットと暮らしているご家庭は、洗濯物の処理能力が重要です。

✔️ 家事を“動線”で効率化したい

「洗う → 干す → たたむ → しまう」が同じ空間で完結すれば、家事時間は大幅に短縮されます。

❌ 家が狭くてスペースに余裕がない

ランドリールームは最低でも2〜3畳のスペースが必要です。無理に確保すると他の部屋が狭くなり、逆にストレスになります。

❌ 外干し派で洗濯物はすぐにベランダへ

天気の良い日には外干しするのが気持ちいい!という方には、あまりメリットを感じられないかもしれません。

❌ コインランドリーや宅配クリーニングを多用する

外部サービスを上手く活用している家庭では、ランドリールームは不要な設備になります。

  1. 天候に左右されない

室内干し専用空間なので、雨や花粉、PM2.5対策にもなります。

  1. 家事動線が最短に

「洗って、干して、たたんで、しまう」が最短距離。無駄な移動を削減できます。

  1. 洗濯物が“生活空間に散らからない”

リビングや寝室に洗濯物が干されている…そんな生活感を見せずに済むのも◎

  1. アイロンがけや裁縫もスムーズ

作業台を設ければ、ちょっとしたメンテナンス作業も同じ場所で完結します。

  1. 家族全員が家事に参加しやすい

導線がシンプルでわかりやすい空間なので、子どもやパートナーの家事参加も期待できます。

⛔ コストとスペースがかかる

1〜3畳分のスペースと、造作家具や設備で約30〜80万円程度の追加費用が発生する場合もあります。

⛔ 湿気・ニオイ対策が必須

換気扇、除湿機、サーキュレーターなどの空気環境の整備がないと、カビや臭いの原因になります。

✅ 脱衣所とつなげる

ランドリールームと脱衣所・浴室を隣接させることで、無駄のない導線が実現します。

✅ 収納とセットで考える

“干すだけ”ではなく“しまうまで”が一体化していると、本当に使いやすい空間になります。

✅ 換気・除湿を忘れずに

窓、換気扇、除湿機など、湿気対策はマストです。仕上げの快適さを左右します。

ランドリールームが「いるか・いらないか」は、家族構成・ライフスタイル・家の広さによって異なります。
しかし、“効率化”や“家事ストレスの軽減”を重視する現代家庭では、導入する価値は十分にあります。

迷っている方は、ぜひ住宅プランナーやリフォーム業者と相談しながら、あなたの暮らしに合った最適な間取りを設計してみてください。